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  • 執筆者の写真Dr. K. Shibata

12/14(木)朝英語の会梅田のテーマー明仁天皇陛下の退位:平成から新時代へ



天皇陛下の退位の日程が2019年4月30日に決まりました。天皇陛下が存命中に退位したことがこの200年間一度もなく、またそのような事態を想定した法律もなかったため、天皇陛下がご意向を発表されてから、実際に退位の手続きや日程が発表されるのにかなりの時間がかかりました。

昭和天皇の時代は第二次大戦を挟んで63年にも及び、それに比べると30年という平成の時代は短いと言えるかもしれません。それでも元号が変わることは新しい時代の幕開けを意味し、一つの時代が終わったという感慨を持つ人が多いのも無理はありません。

天皇制を外国人に説明するということは日本の複雑な近代史と政治文化を語ることに他なりません。特に日本の皇室に関しては儀式が重んじられ、その神秘性を保つため、多くの事柄が秘密のベールに包まれたままです。日本の皇室に関して、外国人に対して分かりやすい説明をすることが難しい時もあります。しかし、明快さを要求する英語の言語構造では日本語のように曖昧な説明で済ますことは避けたほうが賢明です。平成の時代、明仁天皇陛下及び皇后陛下は国内の災害地を何度もお見舞いされ、また太平洋戦争の主戦場となったアジア諸国を訪問し、各国で慰霊の儀式を精力的に執り行われました。そのお姿は新しい皇室のあり方、平和国家日本の象徴としての役割を全身全霊で果たされたといってよいでしょう。そして今の皇太子様もこれまでの言動から、新たな皇室像を模索しているものと思われます。

もし外国人に天皇陛下の退位について尋ねられたら以下の記事が参考になりそうです。

https://english.kyodonews.net/news/2017/12/5e229b7aa920-japan-holds-panel-meeting-to-weigh-emperors-abdication-date.html

また、日本の近代史における天皇制の役割を知るには以下の本が役に立ちそうです。

日本の近代とは何であったか――問題史的考察 (岩波新書) 新書 – 2017/3/23三谷 太一郎 (著)

NHKの来年の大河ドラマ「西郷どん」は再び明治維新の時代の物語になります。上の写真は朝日放送大阪本社の横に立つ福沢諭吉誕生地の石碑です。英語をつうじて積極的に国外の知識を吸収し、日本に新しい学問・文化を発展させた福沢諭吉。時代の終わりにあり、私たちが求められているのはグローバル化が進展し、国内的には停滞の時代と言われた平成をどのように理解し、その経験を後世の人々に伝え、未来に繋げていけるかだと思います。そしてその経験を伝えるべき相手は日本人であるとは限りません。実は今回の議論の中心テーマは「平成時代を振り返って」なのです。Historyは様々な視点から検証される必要があります。貴方にとっての「平成」を朝英語の会梅田で他のメンバーと話しあってみませんか?

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