7/12 (木)朝英語の会梅田のテーマ:首相にベビー誕生―政治家の役割とは



7/12 (木)朝英語の会梅田に使う記事が発表されました。先日出産し、現在6週間の育児休暇を取っているニュージーランドのアーダン首相の動向に関しての議論になります。

Let’s discuss the New Zealand PM’s baby

https://www.japantimes.co.jp/life/2018/07/02/language/lets-discuss-new-zealand-pms-baby/#.W0C2odIzbIV

女性でかつ37歳という若さで首相になったアーダン氏。それだけでも十分世界の注目を集めていましたが、在任早々に妊娠し、先月出産、そして6週間の育児休暇を取ることになりました。現在、正式には結婚していないパートナーのゲイフォード氏が、今後家庭で主に新生児の世話をすることになりました。世界に先駆けて女性の参政権が確立した先進的な政治文化を持つニュージーランド。かたや女性の政治参加が遅々として進まない日本との対比は大変興味深いと思います。

そしてさらに世界を驚かせたのがアーダン首相が産休中に取った行動です。なんと自宅のソファで赤ちゃんを膝に抱きながら、フェイス・ブックの動画で国民に向けて新しい政策パッケージを発表したのです。そして、ノーメークで目の下にクマを作りながら、子供のいる世帯向けの育児休暇制度の拡充や子供手当の増額、子供の貧困の撲滅の確約など、NZを世界で最も子供が幸せに暮らせる国にすると国民に約束したのです。

Jacinda Ardern welcomes new welfare reforms from the sofa with new baby

https://www.theguardian.com/world/2018/jul/02/jacinda-ardern-new-zealand-welfare-reforms-baby?CMP=share_btn_tw

もちろん彼女が打ち出した政策に対しては、国内で批判が皆無というわけではないのですが(お決まりの「財源はどこにあるのか?」という類)、彼女の行動には世界中から「新しい政治家のロールモデル」と称賛の声が多数寄せられました。アーダン首相の様子は、つい最近出産した英国のキャサリン妃が出産後わずか数時間で完璧なメイクとファッションで病院の前でメディアからのインタビューを受けた様子とは全く対照的でした。キャサリン妃の王室を代表する広報担当の「プロ」のとしての様子は、世の母親たちを驚愕させたと同時にまた、女性は「出産」「新生児の育児」という人生で最も困難な仕事に直面しても「仕事も育児も容姿も完璧」な超人的な行動を求められるのかと脅威に感じた女性も多かったように思います。それに比べてノーメークで目の下にクマを作りながら、出産後初めての仕事に自宅から臨んだアーダン首相の姿勢は非常に現実的で、働く女性に安心感を与え、国民もそのように働くことが出来るのだという強いメッセージを発信したと思います。

ガーディアン紙のコラムニストはアーダン首相の戦略をコラムの中で絶賛しています。

Jacinda Ardern is the very hero the global left needs right now

https://www.theguardian.com/commentisfree/2018/jun/29/jacinda-ardern-is-the-very-hero-the-global-left-needs-right-now?CMP=share_btn_tw

コラムニストのVan Badham氏は学者のStuart Hallが言う“Politics does not reflect majorities, it constructs them.” という理論をアーダン首相がを文字通り、政治戦略として実行したのだと考えています。自宅のソファから新生児を膝に動画で政策発表したというメタファーだけでなく、英女王との面会に少数民族マオリの伝統意匠を取り込んだドレスを着て、赤ちゃんのミドルネームにマオリの伝統的名前を命名という様々なシンボルを使った非言語による国民へのメッセージです。

アーダン首相が行動で示したのは、「これからは男女どちらでもあっても重要な職につけ、同時に子育てや介護もフレキシブルな労働時間・制度と手厚い社会保障で乗り切ることが出来る。そして、少数民族の文化伝統を重んじ、Inclusiveな社会を作る」という政治的メッセージを前面に打ち出した、現状を打破するための緻密に計算された広報戦略でしょう。

現在、ナショナリズムが強まり、伝統的な価値観を重んずる保守的で排他的なPopulistが政治の主流を占めつつある世界で、NZの新しい首相の動向は今後も注目していく必要がありそうです。皆さんの当日の議論に期待します。


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