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Kobe Research Centre for Global Society
【論文の教室:発展編 Lesson1&2】大学生・社会人のための論文・レポート執筆講座~課題の設定@大阪梅田
11月23日(月)
|BIZcomfort 大阪東梅田
論文・レポートの書き方の最重要パート「読者を理解する」「研究課題を設定する」「研究設問を発展させる」に取り組みます!
日時・場所
2020年11月23日 10:00
BIZcomfort 大阪東梅田, 大阪市北区曾根崎2丁目8-5
イベントについて
大学生・社会人のための論文・レポート執筆講座【発展編1&2】
今年の7月から始まった「論文の教室:大学生・社会人のための論文・レポート執筆講座」。当初の予想以上に参加者の皆様から好評でした。「大変実践的な内容だった」「論文・レポートを書く自信がついた」との感想をいただいたと同時に、改めて論文・レポートを始める時に、多くの日本人が躓きやすい「課題設定」の難しさに気付かされた方も多かったようです。
そこで、今回企画した論文の教室【発展編】は論文・レポート作成のコアの部分である研究の「読者は誰か」「課題の発見」「研究設問の設定」方法について論じていきます。また、ここでは論文・レポート作成の方法について言及していますが、ここで挙げる「読者」を「消費者」と読み換えることもでき、いわゆる企業の研究開発やマーケティングにも応用できるスキルです。
ビジネスでは「人々の困りごと」の解決が新しいイノベーションにつながる、ということがよく言われます。しかし、実際は「困りごと=問題」の「どの側面に目を向けるか」で解決の方法は大きく変わってきます。さらに大きなチャレンジは実は人々が「何が問題なのか」気が付いていないことが多々あることです。研究でもその課題発見のプロセスは同じで、適切であり、かつインパクトの大きい「課題設定」をすることが「研究の成功」につながります。
しかし、日本の大学でこの分野に関して徹底的な指導を受けることは稀です。実は欧米でもこの分野に関して時間を割いてくれる教育機関はそれほど多くありません。何故なら、この能力を身に着けるには、Critical Thinking(批判的思考力)のスキルの構築が必要で、それには長年の研鑽が必要だからです。
自分のケースを振り返ってみても、いわゆるリサーチ・メソッドは習っても、このResearch Problem(研究課題)やResearch Questions (研究設問)の設定という部分はしっかりとは教わりませんでした。博士課程の終わりの方になって、新しく出来た「Writing for Research」という科目を受講したのですが、ここで言われたのが、「課題や研究設問の出来が論文の成功の50%以上を決める」という事実です。「もっと早く知りたかった!」のというのが正直な感想ですが、この法則に従えば、Research Proposal(研究提案書)を提出する時に既に勝負はついているということになります。
博士号を取得し、いくつか海外で論文や書籍の出版を経験した今言えることは、Critical Thinkingのスキルはすぐに身につかないとしても、研究課題や研究設問の設定には、経験を積んだ研究者からの手厚い支援が必要だということです。特にCritical Thinkingの考え方を大学時代にしっかり学ぶことのなかった日本を含むアジア出身の学生は英語圏の大学・研究機関でこの部分について、相当に苦戦していました。
そこで、この講座では研究のスタートの部分で必要な「著者と読者の関係」「課題の発見」「研究設問を発展させる」に関する講義と解説・演習を行いたいと思います。
【講義内容】
Part 1「読者を理解する」(50分)
Part 2「研究課題を定義する」(70分)
Part 3「研究設問を発展させる」(75分)
Part 4「質疑応答」(45分)
Part 5 「ワークショップ」(120分)
【講義時間割】
論文の教室: 大学生・社会人のための論文・レポートの書き方【発展編】
Lesson 1 「読者を理解する・研究課題を定義する」講義(120分)
Lesson 2 「Research Questions(研究設問)を発展させる」講義+質疑応答(120分)
Lesson 3 「ワークショップ」参加者同士で研究課題について発表・議論 (120分)