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善と悪の経済学(3):現代社会と経済学・金融制度の微妙な関係【英語で学ぶ未完の資本主義】第16回6/1(日)20時@オンライン

  • 執筆者の写真: Dr. K. Shibata
    Dr. K. Shibata
  • 5月27日
  • 読了時間: 8分

2024年9月から始まった講座&ワークショップ「英語で学ぶ未完の資本主義」。第16回はチェコの経済学者トーマス・セドラチェク「善と悪の経済学」での主張をもとに経済学と資本主義との関係性について英語で議論する第3回です。


2024年9月から始まった「英語で学ぶ未完の資本主義」に関するワークショップの2025年6月のお知らせです。2025年6月1日(日)夜20時@オンラインで開催するワークショップ第16回は書籍「英語で理解する未完の資本主義」内で、「善と悪の経済学」の著者トーマス・セドラチェク氏へのインタビューが掲載されている第4章の中盤のセクション「社会のエディプスコンプレックス」(P104-107)を使い、英語で議論します。設問はこの記事の以下のセクションの内容も踏まえた形で設定しますので、書籍の購入がまだの方も、ぜひご参加ください。


善と悪の経済学(3):現代社会と経済学・金融制度の微妙な関係【英語で学ぶ未完の資本主義】第16回6/1(日)20時@オンライン


異色の経済学者、トーマス・セドラチェクの著書を基にしたインタビューの第3回です。今回はインタビューの中で「社会のエディプスコンプレックス」とタイトルがつけられたセクションについての議論です。このセクションで、彼は現代の先進国で市民や企業の信頼によって成り立っている経済、特に金融制度が持つ強大な力とそれとは裏腹の脆弱性について論じています。


経済が順調に発展している時代には、中央銀行の総裁の人選や金利の動向にはそれほど注目が集まりませんでした。しかし、グローバル経済の膨張と産業構造の変化により、経済の運営が難しくなってくると、資本主義を支える金融制度の重要性は一段と高まりました。そのような枠組みの中で、彼は、金融制度を中心とする経済、経済学、金融制度と社会との関係が「父親に対する憎悪と依存、そしてそれらの感情の抑圧」を象徴するエディプス・コンプレックスと似ていると指摘したのです。


エディプス・コンプレックスを命名したフロイトは高名な心理学者ですが、彼の分析は、しばしば他の社会科学の分野に応用され、広く使われてきました。


『〈世界史〉の哲学 現代篇1 フロイトからファシズムへ』


エディプス・コンプレックスと資本主義の関係はフランスの著名な哲学者であるジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリによっても「権威・権力による支配と抑圧・服従」の社会構造として分析されています。


彼らは、著書『アンチ・オイディプス:資本主義と分裂症(Anti-Oedipus: Capitalism and Schizophrenia)』の中で「西洋社会が元来持っている集団に属したい心理のせいで、政府やメディア、さらには経済原理までもが、集団から切り離されたくないという人々の意思を利用している」と、社会における経済学の役割を批判的に捉えています。

 

Anti-Oedipus: Capitalism and Schizophrenia (Penguin Classics)


これらの批判は、セドラチェクの著書「善と悪の経済学」「続・善と悪の経済学 資本主義の精神分析」とも共通点があります。


善と悪の経済学 


続・善と悪の経済学 資本主義の精神分析


あなたはこの「経済学、資本主義と社会」の関係性についてどう思いますか?一緒に考えてみましょう。


日時: 2025年6月1日(日)20時~21時30分

場所: オンライン

定員: 10名程度まで

費用: 見学のみ: 500円、初回参加者:800円~


【チケット】


チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。


善と悪の経済学(3):現代社会と経済学・金融制度の微妙な関係【英語で学ぶ未完の資本主義】第16回6/1(日)20時@オンライン


[注意]

なお、Yahoo Ticketでのチケット購入については、YahooIDが必要になりました。未登録の場合、SMSでの本人認証が求められる場合もあるようです。


チケット購入・販売におけるゲスト購入・クレジットカード決済の変更について - PassMarket


SMSによる本人認証について - PassMarket Blog


【銀行振込での申し込み】


振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。


このワークショップの設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去の【英語で学ぶ大人の社会科】ワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。


【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会


このワークショップに関心のある方は以下のニュースレター@Substackに登録していただくと案内が届きます。


【英語で学ぶ現代社会】を無料ニュースレター@Substackで購読しませんか?


【未完の資本主義】


2019年に出版されたインタビュー集『未完の資本主義』。その特徴は、現代社会で「知の巨人」たちと呼ばれる気鋭の識者7人に、「テクノロジー」と「経済」の観点から今後の資本主義の行く末について尋ねる内容となっています。


未完の資本主義:テクノロジーが変える経済の形と未来https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84372-8


今回新たに、この書籍の英語版の内容と関連記事について月2回のペースでワークショップを開催していく予定です。以下、それらの識者のラインナップです。


◆ポール・クルーグマン(ノーベル賞経済学者)――我々は大きな分岐点の前に立っている

 ◆トーマス・フリードマン(『フラット化する世界』著者・NYタイムズコラムニスト)――「雇用の完新世」が終わり「人新世」がはじまる

 ◆デヴィッド・グレーバー(文化人類学者・ウォール街占拠運動の理論的指導者)――職業の半分がなくなり、「どうでもいい仕事」が急増する

 ◆トーマス・セドラチェク(『善と悪の経済学』著者・チェコ共和国経済学者)――成長を追い求める経済学が世界を破壊する

 ◆タイラー・コーエン(ジョージメイソン大学教授・経済学者)――テクノロジーは働く人の格差をますます広げていく

 ◆ルトガー・ブレグマン(ジャーナリスト・歴史家)――ベーシックインカムと1日3時間労働が社会を救う

 ◆V・M=ショーンベルガ―(オックスフォード大学教授・ビッグデータの第一人者)――「データ資本主義」が激変させる未来


英語版の書籍はこちらです。


英語で理解する未完の資本主義


「インタビューの英語書き起こし」「日本語訳」「用語解説」「7人のインタビュー音声」をまとめた、「英語を学びながら、英語で学べる」1冊です。英語を使って勉学・仕事をしたり、最先端の知に関心のある人におすすめの内容です。


【詳細】


参加費は500~2,450円です。サロン・ゴールド会員の割引他、回数券もご用意しています。6カ月の新規サロン会員権の購入(更新も含む)の方の初回参加費は無料です。

申し込み後(開催日前日までに)、メールにてビデオ・リンクもしくは招待状を送ります。解説と設問はできるだけ早く送付します。オンラインでは、通信上の問題が発生する場合がありますが、不具合の場合、次回無料で参加できます。キャンセルの場合も次回への振り替えになります。


申し込みはYahooチケットの他、銀行振り込み/事務所にて支払いでも可能です。初回のみ申込用紙を以下のサイトからダウンロードして振り込みをお願いします。一度設定すると後は申込書無しで銀行振込+電子メールで参加日の連絡を頂くだけで申し込みが可能になります。



【場所】 オンライン


オンライン(インターネット接続+マイク付きイヤホン+PCもしくはタブレットorスマホを準備願います)。Gmailをご用意ください。

ワークショップは気軽に使えるGoogle Meetを使って英語での議論に取り組みたいと思います。グローバルな政治や経済に関するテーマですが、大変興味深い内容ですので、ドリンク片手に気軽にご参加ください。参加費は初回は特別価格です!また、見学チケットも用意しています。


メインでは以下のオンライン会議システムを使います。


Google Meet(Gmailとリンクしています)


【ビデオ会議システム】Google Meet


ビデオ会議の利用にはGMailアカウント及びマイク付きイヤホン(携帯電話購入時に付属品として付いています)、PC又はタブレット・スマートフォンなどが必要になります。使い方はGoogle Hangoutと同じですが、PC以外だとアプリのダウンロードが必要な場合がありますので、事前に動作の確認をお願いします。またGoogleカレンダーもダウンロードしておくと便利です。


申込を受けるとGoogleカレンダーに招待状を送りますので、そちらにアクセスして、予定上のGoogle Meet に参加するをクリックし、マイク・カメラを設定しておいてください。使い方は以下のサイトを参照してください。


【最新版・完全版】Google Meetとは?初心者向けに使い方や便利な機能の徹底解説



オンラインサロン、note&有料ニュースレター会員について

現在、オンライン・サロン「Global Newsについて語ろう」とnoteメンバーシップ「英語で学ぶ大人の社会科」及び有料ニュースレターの会員を募集しています。サロン会員とゴールド会員は全てのワークショップに割引価格で参加できます


【オンラインサロン】


オンラインサロンGlobal Newsについて語ろう」を始めました。詳細に関しては以下のリンクを参照してください。


【英語で学ぶ大人の社会科】


noteのメンバーシップを始めました。もっと社会問題について学びたい、英語のスキルを進化させたいという方のための一石二鳥、欲張りな会の立ち上げを目指しています。ワークショップだけでなく「大人のための社会見学」も計画中!メンバー募集中です。


【英語で学ぶ大人の社会科】メンバーシップ


有料ニュースレター【英語で学ぶ現代社会】(発展編)


ニュースレター【英語で学ぶ現代社会】(発展編)はGlobal Agendaが運営するイベント・英語ワークショップの案内及び解説と設問を加えた記事を配信しています。主要な英語メディアで発表される現代社会のターニングポイントになるような重要なニュース記事・論説文を理解するための手助けとしてご利用ください。



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